バイオ炭生成に最適な飲料粕とは / 熱分解装置 Biogreen / 炭化, 炭化炉
注目されている飲料粕のバイオ炭利用
はじめに
本資料は、コーヒー粕、緑茶粕、紅茶粕、麦茶粕などの飲料粕を原料としたバイオ炭の生成可能性とその最適性について包括的に解説します。バイオ炭は地球温暖化対策として注目される炭素貯留技術であり、特にBiogreen技術を用いた炭化処理による飲料粕の高付加価値化の可能性を示します。
バイオ炭とは
バイオ炭(Biochar)とは、「燃焼しない水準に管理された酸素濃度の下、350℃超の温度でバイオマスを加熱して作られる固形物」と定義される炭化物です。木炭や竹炭などが該当し、土壌改良材としての機能だけでなく、炭素を長期間土壌中に貯留することで温室効果ガス削減に貢献します。2019年改良IPCCガイドラインにおいて炭素除去(CDR)技術として認められ、2020年9月にはJ-クレジット制度の対象となりました。
飲料粕の特性と種類
コーヒー粕の特性
コーヒー粕は、コーヒー飲料製造過程で発生する固形残渣で、以下の特徴を持ちます:
- 物理的特性: 数mm以下の粒状であり、多孔質構造を持つ
- 成分: 有機物含有率が約99%と非常に高く、そのほとんどが炭素成分
- 栄養成分: 窒素約2%、リン酸約0.2%、カリ約0.3%を含有
- 含水率: 約65%と比較的高い(家庭用と工場排出では異なる)
- 特徴: 乾燥させると水分や悪臭物質を吸着する性質がある
- 生産量: 清涼飲料製造工場から大量に発生する未利用資源
緑茶粕・紅茶粕の特性
茶粕は、茶葉から飲用成分を抽出した後に残る固形物で、以下の特徴を持ちます:
- 物理的特性: 茶葉の形状を維持した繊維質の固形物
- 成分: カテキン(タンニン)やリグニン、セルロース、ヘミセルロースなどの植物繊維を多く含む
- 特徴的成分: ポリフェノールの一種であるカテキン類が残存
- 含水率: 抽出方法により異なるが、一般的に60~70%程度
- 特徴: 抗酸化成分やミネラルなどの有用成分が残存
- 生産量: 工場での茶飲料製造過程で大量に発生
麦茶粕の特性
麦茶粕は、大麦を焙煎した麦茶原料から飲用成分を抽出した後の残渣で、以下の特徴があります:
- 物理的特性: 焙煎された大麦の殻や粒の残渣
- 特徴的成分: リグニン含有量が比較的高い
- 含水率: 約50~60%程度(抽出方法による)
- 特徴: 焙煎過程ですでに一部熱分解されているため炭化しやすい
- 生産量: 夏季を中心に季節的に発生量が増加
飲料粕の成分比較
成分(乾物%) | コーヒー粕 | 緑茶粕 | 紅茶粕 | 麦茶粕 |
---|---|---|---|---|
炭素 | 45-55 | 40-45 | 42-47 | 38-45 |
窒素 | 1.5-2.5 | 3.5-4.5 | 3.0-4.0 | 1.0-2.0 |
リグニン | 20-30 | 15-25 | 17-27 | 15-20 |
セルロース | 15-25 | 20-30 | 20-30 | 15-25 |
ヘミセルロース | 15-25 | 15-25 | 15-25 | 20-30 |
カテキン類 | 0.5-2.0 | 5.0-10.0 | 3.0-7.0 | 0.1-0.5 |
灰分 | 1.0-2.0 | 5.0-7.0 | 5.0-7.0 | 3.0-5.0 |
※ これらの値は一般的な範囲を示したもので、原料の品種や加工条件により変動します。
バイオ炭生成に最適な飲料粕
最適性の評価基準
飲料粕をバイオ炭原料として評価する際の主な基準は以下の通りです:
- 炭素含有量: 原料中の炭素含有量が高いほど炭化効率が良い
- リグニン含有量: 炭化収率と最終バイオ炭品質に大きく影響
- 水分含有率: 低いほど炭化の前処理コストが削減できる
- 発生量と入手のしやすさ: 安定的な供給が可能か
- 有害物質の含有: 重金属等の有害物質が少ないほど良質なバイオ炭が得られる
- 炭化特性: 炭化しやすさや得られるバイオ炭の品質
飲料粕別の最適性比較
評価項目 | コーヒー粕 | 緑茶粕 | 紅茶粕 | 麦茶粕 |
---|---|---|---|---|
炭素含有量 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
リグニン含有量 | ★★★★★ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ |
水分含有率(低いほど良い) | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
安定供給性 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★☆☆☆ |
前処理の容易さ | ★★★★☆ | ★★★☆☆ | ★★★☆☆ | ★★★★☆ |
炭化特性 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★★ |
バイオ炭品質 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
総合評価 | ★★★★★ | ★★★★☆ | ★★★★☆ | ★★★★☆ |
総合的な分析
コーヒー粕
- メリット:炭素・リグニン含有量が高く、多孔質構造で理想的なバイオ炭が得られる。発生量が多く安定供給が可能。
- デメリット:含水率がやや高いため乾燥工程が必要。一部に生育阻害物質を含む。
- 特記事項:大手メーカーが再資源化に取り組んでおり、バイオマス発電の原料としても利用されている。
緑茶粕・紅茶粕
- メリット:カテキン類やポリフェノールなどの機能性成分を含み、特殊機能を持つバイオ炭が期待できる。
- デメリット:灰分含有量がやや高く、季節変動がある。
- 特記事項:緑茶粕は機能性バイオ炭として高付加価値化の可能性あり。
麦茶粕
- メリット:すでに焙煎されているため炭化しやすく、エネルギー効率が良い。含水率が比較的低い。
- デメリット:季節性が強く、安定供給が難しい。発生量が他と比べて少ない。
- 特記事項:夏季限定の原料となるが、効率的な炭化が可能。
Biogreen技術による最適な炭化処理
Biogreen技術の特長
Biogreen技術はバイオ炭生成において最も効率的かつ制御可能な方法として評価されています:
- 制御性: 温度管理が精密に行え、200℃〜800℃の範囲で調整可能
- 環境性: 熱源が電気のため二酸化炭素の発生がない
- エネルギー効率: 低圧電流のジュール効果による加熱で効率的
- 連続処理: 24時間連続運転が可能で生産性が高い
- 多機能性: 熱分解温度の調整により、ガスや炭化物の産出比率を制御可能
飲料粕由来バイオ炭の特性と用途
土壌改良材としての効果
飲料粕由来のバイオ炭は、その原料特性を活かした特別な機能を持っています:
- 保水性・透水性の向上: 多孔質構造により土壌の水分バランスを改善
- 微生物活性の促進: 微生物の住処となり、有用微生物の活動を活性化
- 養分保持能力の向上: 栄養素の流出を防ぎ、肥料効率を向上
- pH調整: アルカリ性(pH8〜10程度)で酸性土壌の中和に効果的
環境価値とJ-クレジット
- 炭素貯留効果: バイオ炭の炭素は100年後にも63〜82%が残存し、長期の炭素貯留が可能
- J-クレジット制度: バイオ炭による炭素貯留量がクレジットとして認証され、経済的価値を生む
- クレジット算定式: バイオ炭の炭素含有率と100年後炭素残存率から計算
- 経済価値: 炭素クレジットとしての販売による収益化が可能
飲料粕バイオ炭の特殊価値
コーヒー粕由来バイオ炭の特徴
- 多孔質構造が発達しており、特に優れた水分保持能力と通気性を持つ
- フェノール性物質の残存により、特殊な吸着能力を持つ
- 悪臭物質の吸着効果が高く、土壌改良と同時に環境浄化効果も期待できる
茶粕由来バイオ炭の特徴
- カテキン類の残存による抗酸化効果や抗菌効果を持つ
- ミネラル成分が豊富で、微量栄養素の供給源となる
- 有機物の分解速度制御効果があり、長期間にわたる肥効が期待できる
麦茶粕由来バイオ炭の特徴
- すでに焙煎過程で形成された炭素構造を持ち、安定性が高い
- 麦由来の独特の成分構成により、穀物栽培に適した特性を持つ
- 生産のエネルギー効率が良く、カーボンフットプリントが小さい
Q&A: 飲料粕バイオ炭に関するよくある質問
Q1: なぜ飲料粕をバイオ炭原料として活用すべきなのでしょうか?
A1: 飲料粕は大量に発生する産業副産物であり、未利用資源として活用価値が高いためです。特にコーヒー粕や茶粕は栄養素や機能性成分を含んでおり、バイオ炭として炭化することで、土壌改良材としての効果と炭素貯留による温暖化対策の両立が可能になります。また、飲料産業の廃棄物削減にも貢献します。
Q2: 飲料粕由来のバイオ炭と木質由来のバイオ炭の違いは何ですか?
A2: 飲料粕由来のバイオ炭は、木質バイオ炭に比べて、多孔質構造が発達しており、水分保持能力や養分吸着能力に優れる特徴があります。また、原料となる飲料粕に含まれる独特の成分(カテキン類やフェノール性物質など)が残存するため、機能性が高いバイオ炭となります。一般的に木質バイオ炭よりも養分含有量が高く、即効性のある土壌改良効果が期待できます。
Q3: Biogreen技術を使用する最大のメリットは何ですか?
A3: Biogreen技術の最大のメリットは、温度管理の精密さと安全性です。飲料粕のような特殊な成分を含む原料を炭化する場合、温度条件により得られるバイオ炭の特性が大きく変わります。Biogreen技術は電気加熱による温度制御が可能で、無酸素状態を維持しながら効率的に炭化できるため、飲料粕の特性を最大限に活かした高品質バイオ炭の生産が可能です。また、24時間連続運転が可能で生産性が高いことも大きな利点です。
Q4: 飲料粕由来バイオ炭の最適な用途は何ですか?
A4: 飲料粕由来バイオ炭は、特に高付加価値農業(有機栽培や施設園芸など)での土壌改良材として最適です。多孔質構造と機能性成分の残存により、保水性や保肥性の向上、微生物活性の促進などの効果が期待できます。また、コーヒー粕由来バイオ炭は消臭能力や水質浄化能力に優れるため、畜産環境の改善や水処理用途にも適しています。さらに、J-クレジット制度を活用した炭素貯留クレジットの創出による環境価値の実現も重要な用途です。
Q5: 飲料粕バイオ炭事業の経済性はどうですか?
A5: 飲料粕バイオ炭事業の経済性は、原料調達コスト、炭化処理コスト、製品の販売価格、そしてJ-クレジット収入などの要素によって決まります。一般的に、廃棄物処理費用がかかる飲料粕を原料とすることで原料コストを低減できる一方、含水率が高いため乾燥コストがかかります。しかし、高品質なバイオ炭として付加価値を高める、あるいはJ-クレジット制度を活用することで、事業全体としての収益性を確保することが可能です。また、SDGs対応や環境配慮型企業としてのブランド価値向上などの間接的な効果も見込めます。
まとめ
飲料粕をバイオ炭原料として活用することは、資源循環と炭素貯留の両面で有効な取り組みです。特にBiogreen技術を用いた炭化処理は、飲料粕の特性を活かした高品質バイオ炭の製造を可能にします。
比較分析の結果、バイオ炭生成に最適な飲料粕は以下の通りです:
- 最適: コーヒー粕(炭素・リグニン含有量が高く、多孔質構造が発達)
- 次点: 緑茶粕・紅茶粕(カテキン類など機能性成分を含み、特殊機能を持つバイオ炭が得られる)
- 有望: 麦茶粕(すでに焙煎処理されているため効率的な炭化が可能)
いずれの原料も、適切な前処理とBiogreen技術による精密な温度管理を行うことで、高品質なバイオ炭生成が可能です。飲料粕由来バイオ炭は土壌改良材としての機能だけでなく、J-クレジット制度による経済的価値も持ち、持続可能な循環型社会の実現に貢献します。

熱分解装置 Biogreen が選ばれる理由
Biogreen の熱分解処理は、化石燃料や火気を一切使用しない低圧電流のジュール熱で行われる電気での加熱です。このため、処理時に地球温暖化ガスCO2が発生しません。また、熱分解処理にとって非常に重要な温度と機内滞留時間の管理調整は、モニターで管理し、タッチパネル操作で簡単に実行できます。安全衛生面でも非常に優れています。
装置の設置面積は小さくコンパクトで、コンテナー内設置も可能です。連続式での運転のため、24時間連続運転が可能で、運転状況はモニターで監視し、運転管理操作はタッチパネルで簡単にできます。人手を必要としない自動化されたシステムです。
Biogreenは、国際特許技術を取得した他に類を見ない電気熱源の連続式熱分解装置で、構造が単純で部品数が少ないため、故障しにくくメンテナンスが容易で、長時間の使用にも耐えられます。化石燃料を使用するバーナーの直火加熱や熱風加熱による熱分解、ガス化、炭化装置と比較すると、Biogreenの熱分解装置は地球温暖化ガスを排出しない「脱炭素」であり、安全性、設置面積、操作性、メンテナンス性などで明らかな優位性を持っています。
熱分解は、無酸素状態で処理物を加熱することにより、ガスと炭を生成します。ガスを冷却することにより油が生成されます。ガス、炭、及び油は全て利活用ができ、それらを利活用することにより廃棄物が一切なくなるゼロエミッションが可能です。

熱分解処理は加熱温度によりその処理物から生成される割合が異なります。温度が高いほどガスが多く生成され、温度が低いほど炭が多く生成されます。高温での熱分解では、炭の生成割合が少なくなりますが、質の良い安定した炭が製造できます。
Biogreenは、熱源が電気のため、熱分解処理にとって重要な加熱温度、滞留時間の調整がタッチパネル式で簡単にできるうえ、処理時にCO2の発生はありません。バーナー式等化石燃料の火気を使用した熱分解装置は温度調整が難しく熱分解時にCO2を大量に発生します。
熱分解によるバイオコークスの製造は、バイオ炭の製造時より高温で加熱し、品質の良い炭化物を生成しますが、Biogreenでは加熱温度の調整が容易にできます。

Biogreen が熱分解装置として選ばれる理由は、その高い環境性能と効率性、そして操作性の良さにあります。まず、Biogreen は電気を熱源とするため、化石燃料を使用せずにCO2排出ゼロの運転が可能です。これにより、従来の熱分解装置に比べて環境負荷を大幅に低減します。また、電熱スクリューによる直接加熱方式を採用しており、高い熱効率を実現。エネルギー消費を最小限に抑えながら、原料を効率的に処理します。
さらに、この装置は温度や滞留時間を精密に制御できるため、バイオ炭やバイオコークス、回収カーボンブラックなど、用途に応じた高品質な製品を安定して生産できます。その一方で、コンパクトな設計により設置スペースを最小限に抑えることができ、工場環境への適応性も高いです。
Biogreen はまた、さまざまな原料、例えばバイオマス、廃棄物、プラスチック、タイヤなどに対応できる汎用性を備えており、ユーザーが特定の材料に縛られることなく幅広い用途に活用できる点も魅力です。そして、操作性にも優れ、自動化されたシステムと直感的なインターフェースにより、日常的な運用が容易でメンテナンスも簡単です。
これらの特徴を備えた Biogreen は、持続可能性、効率性、そして柔軟性を兼ね備えた次世代の熱分解装置として、多くの分野で選ばれています。
CO2排出ゼロの熱源
Biogreen は電気を熱源として使用しており、化石燃料を使わないため、プロセス中のCO2排出がありません。
高い熱効率
加熱スクリューを用いることで、原料を直接効率的に加熱できます。この設計により、エネルギー消費が抑えられます。
精密な温度制御
加熱温度と滞留時間を正確に調整できるため、目的の製品特性(バイオ炭、バイオコークス、回収カーボンブラックなど)を達成しやすくなります。
コンパクトな設計
熱効率が優れているため、システムが省スペースで設置可能なため、工場内での柔軟な配置が可能です。また、コンテナ内に設置が可能で新規に建屋を建設する必要がありません。
広い原料適応性
バイオマス、廃棄物、タイヤ、プラスチックなど、さまざまな原料に対応できる多用途性があります。
高品質な製品の一貫性
一貫した熱分解プロセスにより、得られる製品の品質が安定しています。
環境負荷の低減
排出ガスが最小限に抑えられ、持続可能なプロセスを実現します。
操作とメンテナンスの容易さ
自動化されたシステムと直感的な操作インターフェースにより、運用が簡単でメンテナンスの負担も軽減されます。
これらの理由により、Biogreen は熱分解プロセスにおける効率性と持続可能性を両立する選択肢として評価されています。

動画及び画像 / 熱分解装置 Biogreen
木くずのバイオ炭製造
バイオグリーン BGR CM 600 モバイルユニット
電熱スクリュー Spriajoule

熱分解装置 Biogreen


熱分解装置 Biogreen, 電熱スクリュー Sprirajoule パンフレット
熱分解装置 Biogreen
フランス ETIA社 が開発した国際特許取得済み 熱分解装置 Biogreen は有機廃棄物、バイオマスを化石燃料、火気を一切使用せず地球温暖化ガスCO2を発生しない脱炭素で熱分解処理し ガス、炭、オイルを分解生成する装置です。熱分解とは無酸素状態で加熱し物質を分解することですが、Biogreen で熱分解処理できる原料は、有機汚泥、家畜糞、おから、お茶殻、コーヒー粕、飲食物の残渣、野菜くず、廃プラスチック、廃タイヤ、木くず、おかくず等原料を選ばす、それら原料の熱分解によりガス、オイル、炭を発生させそれぞれが利活用ができます。 Biogreen での熱分解後の利用用途は、発電、燃料、土壌改良剤、原料、飼料、燻製用のオイル等様々で廃棄物を一切出さずセロエミッションが可能です。廃棄物が熱分解装置 Biogreen に投入されるとその原料の持つエネルギーは最大限利活用され廃棄物はなくなり、廃棄物処理問題は一気に解決できます。装置の設置面積は小さくコンパクトでコンテナー内設置も可能で移動もでき、場所を選びません。
電熱スクリュー Spiraoule
熱分解装置 Spirajouleは 電気式です。火気、石油燃料を一切使用しないため、地球温暖化ガスが発生しない脱炭素装置です。しかも連続式です。
熱分解は 無酸素状態の密閉された Spirajoule 熱分解装置内のスクリューで行われます。スクリューへ電流を通しそのジュール熱で投入された原料を加熱し熱分解を行なっています。そのスクリューが回転することで原料を熱分解を行ないながら搬送しています。
熱分解の温度はジュール熱の大きさで調整し、原料の滞留時間はスクリューの回転数調整により行ないます。その調整はいずれも制御盤のタッチパネルで簡単にできます。熱分解で最も重要な温度と滞留時間の調整は電気式のため簡単に行なえるとも言えます。火気、石油燃料を使用する装置と比較しても非常に安全で衛生面で優れています。又、処理はバッチ式ではなく連続式ですので人を張り付ける必要がありません。