なぜもみ殻のバイオ炭は注目されるのか / 熱分解装置 Biogreen / 炭化, 炭化炉
もみ殻バイオ炭の注目される理由
はじめに
もみ殻バイオ炭(バイオチャー)は、持続可能な農業と環境保全の両面で革新的な解決策として世界中で注目を集めています。この記事では、もみ殻バイオ炭が注目される主な理由と、その多様な利点について詳しく解説します。
もみ殻バイオ炭とは
もみ殻バイオ炭は、米の精米過程で発生するもみ殻を、酸素の少ない環境で300-700℃の温度で熱分解(炭化)することで生成される炭素豊富な物質です。通常の燃焼とは異なり、この過程では炭素が大気中に放出されず、安定した形で保持されます。
もみ殻バイオ炭が注目される理由
- 持続可能な資源循環
もみ殻は世界中、特にアジアの米生産国で大量に発生する農業副産物です。従来は焼却処分されることが多く、大気汚染の原因となっていましたが、バイオ炭への変換により、廃棄物を価値ある資源へと転換できます。 - 気候変動対策としての役割
バイオ炭は炭素を数百年から数千年にわたって安定した形で固定できるため、大気中の二酸化炭素削減に貢献します。もみ殻バイオ炭の生産と土壌への施用は、カーボンニュートラルを超えてカーボンネガティブな取り組みとなり得ます。 - 農業生産性の向上
もみ殻バイオ炭を土壌に施用することで、土壌の物理的・化学的・生物学的性質が改善され、作物の収量や品質が向上します。特に劣化した土壌の再生に効果的です。
もみ殻バイオ炭の主な特性と効果
特性 | 効果 | 利点 |
---|---|---|
多孔質構造 | 土壌の通気性・保水性向上 | 干ばつ耐性の向上、根の発達促進 |
高いシリカ含有量 | 植物の病害抵抗性向上 | 農薬使用量の削減、持続可能な病害管理 |
高い陽イオン交換容量 | 養分保持能力の向上 | 肥料効率の改善、養分流出の低減 |
アルカリ性 | 酸性土壌の中和 | pHバランスの改善、微量栄養素の可用性向上 |
微生物の住処 | 土壌微生物活性の促進 | 有機物分解の促進、土壌の健全性向上 |
炭素の安定性 | 長期間の炭素隔離 | 気候変動緩和、炭素クレジットの可能性 |
重金属吸着能 | 土壌・水の浄化 | 汚染地域の修復、水質改善 |
もみ殻バイオ炭の応用分野
農業分野
- 土壌改良材
- 堆肥化プロセスの促進剤
- 家畜飼料の添加剤
環境分野
- 汚染土壌の浄化
- 水質浄化
- 温室効果ガス排出削減
温室効果ガス排出削減
- 建材としての利用
- エネルギー生産
- 機能性素材
もみ殻バイオ炭に関するよくある質問(Q&A)
Q1: もみ殻バイオ炭はどのように土壌に施用すればよいですか?
A1:一般的には、土壌の種類や目的に応じて、1平方メートルあたり0.5〜2kgの割合で土壌と混合します。施用前に微生物やミネラルなどと混合して熟成させると、より効果的です。
Q2:もみ殻バイオ炭の効果はどのくらい持続しますか?
A2: 土壌中での分解が非常に遅いため、一度施用すると10年以上、場合によっては数百年にわたって効果が持続します。これが炭素隔離効果の高さにもつながっています。
Q3: 自家製のもみ殻バイオ炭を作ることは可能ですか?
A3: 小規模なら可能ですが、適切な温度管理や排煙処理が必要です。不完全燃焼や有害物質の発生を防ぐため、専用の装置の使用をお勧めします。熱分解装置「Biogreen」がもみ殻バイオ炭製造に最適です。
Q4: もみ殻バイオ炭は化学肥料の代替になりますか?
A4: 完全な代替にはなりませんが、肥料の利用効率を高め、必要量を削減できます。養分を直接供給するというよりは、養分保持能力を向上させる役割を果たします。
Q5:もみ殻バイオ炭の品質はどのように判断できますか?
A5: 炭化温度、pH、灰分含有量、表面積、多孔性などの特性が重要です。用途に応じた適切な品質基準があり、国際バイオ炭イニシアチブ(IBI)などの認証も参考になります。
まとめ
もみ殻バイオ炭は、資源の有効活用、環境保全、農業生産性向上など、複数の課題を同時に解決できる可能性を秘めています。特に気候変動対策と持続可能な農業の両立を模索する現代において、その価値は今後さらに高まると予測されます。研究開発と実用化の取り組みが進む中、もみ殻バイオ炭は循環型社会の実現に向けた重要な技術のひとつとして位置づけられています。

熱分解装置 Biogreen が選ばれる理由
Biogreen の熱分解処理は、化石燃料や火気を一切使用しない低圧電流のジュール熱で行われる電気での加熱です。このため、処理時に地球温暖化ガスCO2が発生しません。また、熱分解処理にとって非常に重要な温度と機内滞留時間の管理調整は、モニターで管理し、タッチパネル操作で簡単に実行できます。安全衛生面でも非常に優れています。
装置の設置面積は小さくコンパクトで、コンテナー内設置も可能です。連続式での運転のため、24時間連続運転が可能で、運転状況はモニターで監視し、運転管理操作はタッチパネルで簡単にできます。人手を必要としない自動化されたシステムです。
Biogreenは、国際特許技術を取得した他に類を見ない電気熱源の連続式熱分解装置で、構造が単純で部品数が少ないため、故障しにくくメンテナンスが容易で、長時間の使用にも耐えられます。化石燃料を使用するバーナーの直火加熱や熱風加熱による熱分解、ガス化、炭化装置と比較すると、Biogreenの熱分解装置は地球温暖化ガスを排出しない「脱炭素」であり、安全性、設置面積、操作性、メンテナンス性などで明らかな優位性を持っています。
熱分解は、無酸素状態で処理物を加熱することにより、ガスと炭を生成します。ガスを冷却することにより油が生成されます。ガス、炭、及び油は全て利活用ができ、それらを利活用することにより廃棄物が一切なくなるゼロエミッションが可能です。

熱分解処理は加熱温度によりその処理物から生成される割合が異なります。温度が高いほどガスが多く生成され、温度が低いほど炭が多く生成されます。高温での熱分解では、炭の生成割合が少なくなりますが、質の良い安定した炭が製造できます。
Biogreenは、熱源が電気のため、熱分解処理にとって重要な加熱温度、滞留時間の調整がタッチパネル式で簡単にできるうえ、処理時にCO2の発生はありません。バーナー式等化石燃料の火気を使用した熱分解装置は温度調整が難しく熱分解時にCO2を大量に発生します。
熱分解によるバイオコークスの製造は、バイオ炭の製造時より高温で加熱し、品質の良い炭化物を生成しますが、Biogreenでは加熱温度の調整が容易にできます。

Biogreen が熱分解装置として選ばれる理由は、その高い環境性能と効率性、そして操作性の良さにあります。まず、Biogreen は電気を熱源とするため、化石燃料を使用せずにCO2排出ゼロの運転が可能です。これにより、従来の熱分解装置に比べて環境負荷を大幅に低減します。また、電熱スクリューによる直接加熱方式を採用しており、高い熱効率を実現。エネルギー消費を最小限に抑えながら、原料を効率的に処理します。
さらに、この装置は温度や滞留時間を精密に制御できるため、バイオ炭やバイオコークス、回収カーボンブラックなど、用途に応じた高品質な製品を安定して生産できます。その一方で、コンパクトな設計により設置スペースを最小限に抑えることができ、工場環境への適応性も高いです。
Biogreen はまた、さまざまな原料、例えばバイオマス、廃棄物、プラスチック、タイヤなどに対応できる汎用性を備えており、ユーザーが特定の材料に縛られることなく幅広い用途に活用できる点も魅力です。そして、操作性にも優れ、自動化されたシステムと直感的なインターフェースにより、日常的な運用が容易でメンテナンスも簡単です。
これらの特徴を備えた Biogreen は、持続可能性、効率性、そして柔軟性を兼ね備えた次世代の熱分解装置として、多くの分野で選ばれています。
CO2排出ゼロの熱源
Biogreen は電気を熱源として使用しており、化石燃料を使わないため、プロセス中のCO2排出がありません。
高い熱効率
加熱スクリューを用いることで、原料を直接効率的に加熱できます。この設計により、エネルギー消費が抑えられます。
精密な温度制御
加熱温度と滞留時間を正確に調整できるため、目的の製品特性(バイオ炭、バイオコークス、回収カーボンブラックなど)を達成しやすくなります。
コンパクトな設計
熱効率が優れているため、システムが省スペースで設置可能なため、工場内での柔軟な配置が可能です。また、コンテナ内に設置が可能で新規に建屋を建設する必要がありません。
広い原料適応性
バイオマス、廃棄物、タイヤ、プラスチックなど、さまざまな原料に対応できる多用途性があります。
高品質な製品の一貫性
一貫した熱分解プロセスにより、得られる製品の品質が安定しています。
環境負荷の低減
排出ガスが最小限に抑えられ、持続可能なプロセスを実現します。
操作とメンテナンスの容易さ
自動化されたシステムと直感的な操作インターフェースにより、運用が簡単でメンテナンスの負担も軽減されます。
これらの理由により、Biogreen は熱分解プロセスにおける効率性と持続可能性を両立する選択肢として評価されています。

動画及び画像 / 熱分解装置 Biogreen
木くずのバイオ炭製造
バイオグリーン BGR CM 600 モバイルユニット
電熱スクリュー Spirajoule

熱分解装置 Biogreen


熱分解装置 Biogreen , 電熱スクリュー Sprirajoule パンフレット
熱分解装置 Biogreen
フランス ETIA社 が開発した国際特許取得済み 熱分解装置 Biogreen は有機廃棄物、バイオマスを化石燃料、火気を一切使用せず地球温暖化ガスCO2を発生しない脱炭素で熱分解処理し ガス、炭、オイルを分解生成する装置です。熱分解とは無酸素状態で加熱し物質を分解することですが、Biogreen で熱分解処理できる原料は、有機汚泥、家畜糞、おから、お茶殻、コーヒー粕、飲食物の残渣、野菜くず、廃プラスチック、廃タイヤ、木くず、おかくず等原料を選ばす、それら原料の熱分解によりガス、オイル、炭を発生させそれぞれが利活用ができます。 Biogreen での熱分解後の利用用途は、発電、燃料、土壌改良剤、原料、飼料、燻製用のオイル等様々で廃棄物を一切出さずセロエミッションが可能です。廃棄物が熱分解装置 Biogreen に投入されるとその原料の持つエネルギーは最大限利活用され廃棄物はなくなり、廃棄物処理問題は一気に解決できます。装置の設置面積は小さくコンパクトでコンテナー内設置も可能で移動もでき、場所を選びません。
電熱スクリュー Spiraoule
熱分解装置 Spirajouleは 電気式です。火気、石油燃料を一切使用しないため、地球温暖化ガスが発生しない脱炭素装置です。しかも連続式です。
熱分解は 無酸素状態の密閉された Spirajoule 熱分解装置内のスクリューで行われます。スクリューへ電流を通しそのジュール熱で投入された原料を加熱し熱分解を行なっています。そのスクリューが回転することで原料を熱分解を行ないながら搬送しています。
熱分解の温度はジュール熱の大きさで調整し、原料の滞留時間はスクリューの回転数調整により行ないます。その調整はいずれも制御盤のタッチパネルで簡単にできます。熱分解で最も重要な温度と滞留時間の調整は電気式のため簡単に行なえるとも言えます。火気、石油燃料を使用する装置と比較しても非常に安全で衛生面で優れています。又、処理はバッチ式ではなく連続式ですので人を張り付ける必要がありません。