熱分解ガス化とガス化の違い / 熱分解装置 Biogreen / 熱分解ガス化炉
■ 熱分解ガス化とガス化 |
熱分解ガス化(Pyrolysis Gasification)は、酸素がない環境下で有機物を高温で加熱し、熱分解のプロセスを経てガスを生成する方法の一種です。このプロセスでは、酸素が存在しないか、非常に少ない条件下で有機物を分解するため、生成されるガスは主に炭化水素系の軽いガス(メタンやエチレンなど)や水素、一酸化炭素(CO)などの化学的にエネルギー価値の高いガスとなります。
熱分解ガス化は、一般的なガス化(酸素や水蒸気を利用する)と似ている部分もありますが、酸素供給のレベルが低いため、生成されるガスの組成や副産物(固体や液体のタール、炭など)が異なります。
ガス化(Gasification)は、有機物(通常は炭素を含む物質)を高温で酸素や水蒸気と反応させて、ガスを生成する化学プロセスです。このプロセスでは、酸素または水蒸気が制限された状態で供給され、完全な燃焼(酸素の完全消費)を避けて、有価なガス(主に合成ガス)を生成します。ガス化は、エネルギーの生成や化学原料の製造に使用される重要な技術です。
■ 熱分解ガス化とガス化の違い |
熱分解ガス化(Pyrolysis Gasification)とガス化(Gasification)は、いずれも有機物を高温で加熱し、ガスを生成するプロセスですが、プロセスの条件や生成されるガスの組成にいくつか違いがあります。
1. 酸素の供給量
熱分解ガス化 熱分解ガス化は、酸素がほとんど存在しないか、まったくない環境で行われます。酸素供給がないため、原料の完全燃焼は避けられ、有機物は熱分解によって分解されます。このため、生成されるガスは主に炭化水素(メタン、エチレン、アセチレンなど)や水素、一酸化炭素(CO)などの軽いガスが多く含まれます。 |
ガス化 ガス化は、酸素や水蒸気が供給され、部分的な酸化反応を経てガスを生成します。酸素は完全燃焼を引き起こさない程度に供給されるため、ガス化中に一酸化炭素(CO)、水素(H₂)、メタン(CH₄)などが生成されます。酸素供給があることで、原料の炭素が部分的に酸化され、合成ガスが生成されます。 |
2. 生成されるガスの組成
熱分解ガス化 熱分解ガス化では、メタン、エチレン、アセチレン、プロピレンなどの軽い炭化水素ガスや一酸化炭素(CO)、水素(H₂)、タール、炭(バイオチャー)が生成されます。タールや炭も生成されるため、ガス化よりも複雑な生成物があります。 |
ガス化 ガス化では、一酸化炭素(CO)、水素(H₂)、二酸化炭素(CO₂)、メタン(CH₄)などが生成されます。これらは化学工業の原料やエネルギー源として利用されます |
3. 反応
熱分解ガス化 熱分解ガス化は、酸素がほとんどない環境で行われ、有機物が熱的に分解され、炭化水素や一酸化炭素、タール、炭(バイオチャー)などが生成されます。酸化反応はほとんどありません。 |
ガス化 ガス化は、酸素や水蒸気との反応を含み、炭素を部分的に酸化して一酸化炭素(CO)や水素(H₂)などを生成する反応です。酸化反応が重要な役割を果たします。 |
4. 温度と条件
熱分解ガス化 熱分解ガス化は、酸素供給がほとんどない環境で、通常は300〜700°Cの温度範囲で行われます。酸素供給がないため、完全燃焼を避けることができます。 |
ガス化 ガス化は通常、700〜1,000°C程度の高温で、酸素または水蒸気を供給して行われます。 |
5. 生成物の使用用途
熱分解ガス化 熱分解ガス化で生成されるガス(メタンやエチレンなど)は化学原料として利用され、生成されるタールや炭(バイオチャー)はエネルギー源や土壌改良材として活用されることがあります。 |
ガス化 ガス化で生成される合成ガス(シンガス)は、発電、化学工業(メタノール、アンモニアの合成)、合成燃料の製造などに利用されます。生成物の一酸化炭素(CO)や水素(H₂)は非常に有価です。 |
6.目的
熱分解ガス化 熱分解ガス化は、主に廃棄物処理やバイオマスからのエネルギー回収、炭(バイオチャー)の生成などを目的としています。酸素がほとんどない環境で行われ、ガス、タール、炭などの生成物が得られます。 |
ガス化 ガス化は、エネルギーを生成したり、化学原料(メタノール、アンモニアなど)を製造することが主な目的です。酸素や水蒸気を使って有機物を分解し、合成ガスを生成します。。 |
7.まとめ
熱分解ガス化 酸素がほとんどない環境で行い、有機物を熱的に分解して主に炭化水素ガス(メタン、エチレン、アセチレンなど)、一酸化炭素、水素、タール、炭を生成します。 |
ガス化 酸素や水蒸気を使用して原料を部分的に酸化し、主に合成ガス(CO、H₂、CO₂など)を生成します。 |
このように、ガス化は酸化反応が重要であり、熱分解ガス化は酸素供給がない環境で行われるため、生成物の種類や用途に違いがあります。
Biogreen の熱分解処理は、化石燃料や火気を一切使用しない低圧電流のジュール熱で行われる電気での加熱です。このため、処理時に地球温暖化ガスCO2が発生しません。また、熱分解処理にとって非常に重要な温度と機内滞留時間の管理調整は、モニターで管理し、タッチパネル操作で簡単に実行できます。安全衛生面でも非常に優れています。
装置の設置面積は小さくコンパクトで、コンテナー内設置も可能です。連続式での運転のため、24時間連続運転が可能で、運転状況はモニターで監視し、運転管理操作はタッチパネルで簡単にできます。人手を必要としない自動化されたシステムです。
Biogreenは、国際特許技術を取得した他に類を見ない電気熱源の連続式熱分解装置で、構造が単純で部品数が少ないため、故障しにくくメンテナンスが容易で、長時間の使用にも耐えられます。化石燃料を使用するバーナーの直火加熱や熱風加熱による熱分解、ガス化、炭化装置と比較すると、Biogreenの熱分解装置は地球温暖化ガスを排出しない「脱炭素」であり、安全性、設置面積、操作性、メンテナンス性などで明らかな優位性を持っています。
熱分解は、無酸素状態で処理物を加熱することにより、ガスと炭を生成します。ガスを冷却することにより油が生成されます。ガス、炭、及び油は全て利活用ができ、それらを利活用することにより廃棄物が一切なくなるゼロエミッションが可能です。
熱分解処理は加熱温度によりその処理物から生成される割合が異なります。温度が高いほどガスが多く生成され、温度が低いほど炭が多く生成されます。高温での熱分解では、炭の生成割合が少なくなりますが、質の良い安定した炭が製造できます。
Biogreenは、熱源が電気のため、熱分解処理にとって重要な加熱温度、滞留時間の調整がタッチパネル式で簡単にできるうえ、処理時にCO2の発生はありません。バーナー式等化石燃料の火気を使用した熱分解装置は温度調整が難しく熱分解時にCO2を大量に発生します。
熱分解によるバイオコークスの製造は、バイオ炭の製造時より高温で加熱し、品質の良い炭化物を生成しますが、Biogreenでは加熱温度の調整が容易にできます。
■ 熱分解炉で Biogreen が選ばれる理由 |
熱分解炉で Biogreen が選ばれる理由は、以下の幾つかの点でまとめることができます。
高い熱分解効率と環境への影響の低減
Biogreenの熱分解技術は、高温で酸素のない環境下で原料を処理し、有機廃棄物やバイオマスから有用なバイオ炭を生成しながら、有害物質の排出を抑制します。特に、PFAS(パーフルオロアルキル化合物)などの難分解物質を96.9%以上の効率で除去することが可能です。
温室効果ガスの排出削減
Biogreenの熱分解処理は、化石燃料や火気を一切使用しない低圧電流のジュール熱で行われるため、処理時に二酸化炭素(CO2)が発生しません。地球温暖化ガスの排出を完全に抑制する「脱炭素」技術として評価されています。
正確な温度と滞留時間の管理
熱分解処理で重要な加熱温度と機内での処理物の滞留時間を正確に調整することができ、タッチパネル操作で簡単に実行できます。この正確な管理により、特定の特性を持つ高品質なバイオ炭の製造が可能になります。
安全性と操作の簡便性
Biogreenの熱分解装置は、連続式での運転が可能で、1日24時間無人での連続運転が可能です。運転状況はモニターで監視し、運転管理操作はタッチパネルで簡単にできます。また、人手を必要としない自動化されたシステムであり、安全衛生面でも優れています。
コンパクトな設置とメンテナンスの容易さ
装置の設置面積は小さくコンパクトで、コンテナー内設置も可能です。構造が単純で部品数が少ないため、故障しにくくメンテナンスが容易で、長時間の使用にも耐えられます。
高品質な製品の生成
熱分解によって生成されるガス、炭、油は全て利活用ができ、廃棄物が一切なくなるゼロエミッションが可能です。特に、バイオ炭は安定性が高く、長期間土壌にとどまることができ、土壌改良材として利用できます。
これらの理由から、Biogreenの熱分解技術は、環境保護と持続可能な廃棄物管理の一環として、高い評価を受けています。
■ 熱分解装置 Biogreen による PFAS 処理について |
Biogreen 熱分解装置は、PFAS(パーフルオロアルキル化合物)の処理においていくつかの利点があります。PFASは化学的に非常に安定で、分解が困難なことで知られていますが、Biogreen 技術を用いた熱分解はその処理に効果的な方法です。以下は、Biogreen が PFAS 処理で選ばれる理由です。
高温制御
Biogreen の熱分解装置は、高精度の温度制御が可能で、PFAS の分解に必要な高温を維持できます。これにより、強固な C-F 結合が効果的に破壊され、PFAS の分解が可能です。
電気加熱によるCO2排出ゼロ
Biogreen は電気を熱源として使用しており、処理過程で二酸化炭素(CO2)の排出がありません。これにより、環境負荷を最小限に抑えることができます。
コンパクトで効率的な設計
設置面積が小さく、エネルギー効率が高いため、工場や施設において導入が容易な装置です。
連続処理能力
Biogreen は連続運転が可能で、大量のPFAS含有物質を効率的に処理することができます。
プロセスの柔軟性
処理温度や滞留時間を調整することで、さまざまな種類のPFASや他の有機化合物に対して柔軟に対応できます。
生成物の管理
PFASの熱分解によって発生するフッ素ガスやその他の副生成物は、適切なガス洗浄装置や吸収システムを併用することで、環境への影響を最小限に抑えることができます。
これらの特長により、Biogreen 熱分解装置は、PFAS の安全で効果的な処理方法として注目されています。
木くずのバイオ炭の製造
Biogreen BGR CM 600 mobile unit
熱分解装置 Biogreen
■ 電熱スクリュー Spirajoule |
Spirajouleは国際特許取得済みの熱分解装置です。Biogreenシステムの心臓部と言えます。最適な熱分解処理は滞留時間と加熱温度の調整で行います。この調整がこの装置では簡単に行えます。
熱分解は 無酸素状態の密閉された
下記パンフレットはこちらをクリック頂ければダウンロードできます。
Spirajoule Electrical technology 2024
■ Biogreen 熱分解装置 システム |
Biogreen は投入された原料を無酸素での加熱、熱分解を行ないます。熱分解により原料より炭素分のみを残し、原料に含まれる可燃性ガス等の合成ガスを発散させます。投入原料を選ばず、熱分解処理でガス、炭、オイルを製造発生させそれぞれが利活用ができ、その廃棄物が持つエネルギーは最大限利活用され廃棄物はなくなります。
Biogreen の熱分解処理は化石燃料、火気は一切使用しない低圧電流のジュール効果で行なう電気での加熱そして連続式での運転のため、24時間連続運転が可能で運転状況はモニターで監視し、運転管理操作はタッチパネルで楽にでき、人手を必要としません。Biogreen は国際特許技術で他にはない独自の熱分解装置ですが、構造は単純で部品点数は少なく壊れにくくメンテナンスは楽で長持ちし長時間使用ができます。熱分解処理にとり非常に重要な温度、機内滞留時間の管理調整はモニターで管理しタッチパネル操作で簡単にでき、安全衛生面でもとても優れています。装置の設置面積は小さくコンパクトでコンテナー内設置も可能で移動もでき、場所を選びません。
Biogreen は熱分解時の加熱温度によりガス、炭化物を作り出す産出の割合が異なります。そのため、熱分解装置 Biogreen は炭化装置、炭化炉あるいはガス化装置、ガス化炉とも言えます。熱分解後のその産出製造物の利用目的に合わせ加熱温度の調整を行ないますが、その温度調整、管理は、Biogreenであれば電気加熱式ですので簡単に確実に行なえます。又、その加熱は石油燃料を一切使用せず火気は未使用のため安全衛生面、運転操作面で火気使用熱分解装置、炭化炉、ガス化炉と比較すると非常に優れていると言えます。
Biogreenは火気を一切使用しない電気加熱での連続式熱分解装置ですので、運転は簡単で安全衛生面に優れています。 |
原料の利用用途に合わせた熱分解処理が、温度及び滞留時間調整で簡単に行えます。 |
廃棄物、バイオマスのBiogreen熱分解処理でガス化、炭化、オイル製造ができます。 |
発電、燃料化、土壌改良剤、原料使用など様々な用途で利用できゼロエミッションが可能です。 |
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