汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -11 まとめ / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

本熱分解装置 Biogreen の製造元 ETIA社の親会社 VOW社が発表した論文が、科学雑誌 Journal of Hazardous Materials(ジャーナル・オブ・ハザードゥアス・マテリアルズ)に掲載され、下記はその内容の抜粋です。-11 まとめ

 

■ 4. まとめ

 

本研究により、乾式熱分解は、PFASで汚染された有機廃棄物の処理方法として代替となる可能性があることが示された。
PFAS除去の最適化を図るには、十分に高い熱分解温度と滞留時間を使用する必要がある。本研究および過去の研究の結果を考慮すると、PFASおよびその他の有機汚染物質を検出限界以下に適切に分解するには、汚染有機廃棄物の熱分解は最低でも600℃で実施すべきである。
原料の性質とサンプルに含まれるPFASの種類も考慮すべきである。なぜなら、原料の種類によって熱分解の除去効率が異なるからである。長鎖のPFASは、短鎖のPFASよりもバイオ炭に多く蓄積される。したがって、固形マトリックスからPFASを最適に除去するには、熱分解条件を個々の原料に合わせて調整する必要がある。
元の有機廃棄物に含まれるPFASのうち、最終的に排ガスとともに放出される割合は比較的低く(3%未満)、処理されるPFASの総質量に占める割合は小さいものの、大規模な処理施設からの総排出量は相当な量になる可能性がある。
煙道ガス中の分解生成物の完全な存在と性質が不明であることを考慮すると、PFAS化合物が環境中に再び循環するのを避けるために、煙道ガスの浄化が必要となる可能性がある。あるいは、熱分解条件と熱分解反応器の設計を最適化して、短鎖PFASの生成を低減するか、あるいは熱分解油中に定量的に捕捉することも可能である。このような最適化には、有機フッ素化合物のマスバランスをより深く理解する必要がある。これは、有機フッ素化合物の総量分析や非標的分析を通じて生成できる可能性がある。
PFASの分解は、廃棄物処理オプションとして乾式熱分解を採用する動機付けとなると思われるが、しかし、今後の研究では、汚染された原料を焼却炉や埋め立て地に送る、あるいは農業地域で肥料として使用するといった現状のオプションと比較したライフサイクルへの影響など、その他の外部性も考慮すべきである。

環境への影響
乾式熱分解は、汚染物質の熱分解、エネルギー生成、および多様な用途に役立つ炭素豊富なバイオ炭の生成を組み合わせた方法であるため、有機廃棄物の処理方法として有望な代替案として提案されている。このような用途には、汚染物質リスクの軽減のための土壌の質改善や土壌改良が含まれる。
しかし、熱分解プロセスにおける有機汚染物質の運命については不確実性がある。本研究では、多様な有機廃棄物の乾式熱分解(2~10 kgのバイオ炭/時)における広範囲のPFASの分解および排出係数を提示し、廃棄物処理の選択肢としての熱分解の環境影響に関する今後の評価に重要な情報を提供する。

 

 

■ PFASと有機フッ素化合物の違い

 

PFAS(パーフルオロアルキルおよびポリフルオロアルキル化合物)と有機フッ素化合物は、化学構造や用途においていくつかの共通点を持つものの、それぞれ異なるカテゴリーを表す用語です。以下に、両者の違いを詳しく説明します。

1. PFAS(Per- and Polyfluoroalkyl Substances)

  • 定義: PFASは、炭素-フッ素結合が多く含まれる人工の化合物群で、特に炭素鎖が完全にまたは部分的にフッ素で置換された化合物を指します。PFASには、非常に多くの種類の化合物が含まれており、特に炭素鎖が完全にフッ素で置換されている「パーフルオロアルキル化合物(Perfluoroalkyl)」と、部分的に置換されている「ポリフルオロアルキル化合物(Polyfluoroalkyl)」があります。
  • 主な特徴:
    • 高度な耐熱性と耐化学薬品性: PFASは非常に安定で、耐熱性や耐薬品性に優れているため、工業用途や製品で広く使用されます。
    • 環境と健康への懸念: PFASは分解されにくく、環境中で持続的に存在し、生物の体内に蓄積する可能性があるため、「永遠の化学物質(Forever Chemicals)」と呼ばれています。これらは健康に悪影響を及ぼす可能性があるとして、国際的に規制の対象となっていることが多いです。
    • : PFOA(パーフルオロオクタン酸)やPFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸)などがよく知られているPFASの一種です。
  • 用途: 防水・撥油加工剤、消火用泡、食品包装材、化学製品の製造など、さまざまな工業製品に使用されています。

2. 有機フッ素化合物

  • 定義: 有機フッ素化合物は、分子中に少なくとも1つの炭素-フッ素結合を含む有機化合物の総称です。これは非常に広いカテゴリーであり、PFASも有機フッ素化合物の一部として分類されますが、すべての有機フッ素化合物がPFASに該当するわけではありません。
  • 主な特徴:
    • 多様な構造と性質: 有機フッ素化合物は、フッ素原子の数や位置、炭素骨格の長さや構造によってさまざまな性質を持ちます。これらは必ずしもPFASのように環境中で持続的であるとは限りません。
    • 使用範囲の広さ: 有機フッ素化合物は、農薬、医薬品、冷媒、ポリマー、表面活性剤など、非常に広範な用途で利用されています。
  • :
    • フッ化メタン(CH₃F): 単純な有機フッ素化合物で、冷媒として使用されることがあります。
    • フルオロキノロン系抗菌薬: 医薬品として使用される有機フッ素化合物の一種。
    • フルオロエチレン: ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、商標名テフロン)のモノマー。

まとめ

  • PFASは、有機フッ素化合物の中でも特に炭素鎖が完全または部分的にフッ素で置換された非常に安定で持続性の高い化合物群を指します。PFASは環境や健康に対する影響が懸念されており、規制の対象となることが多いです。
  • 有機フッ素化合物は、分子中にフッ素原子を含む有機化合物の総称で、非常に広範な用途や性質を持つ化合物が含まれます。すべての有機フッ素化合物がPFASであるわけではありませんが、PFASは有機フッ素化合物に含まれます。

このように、PFASは有機フッ素化合物の一部ですが、PFASに含まれる化合物は特に安定性や持続性の高さから、他の有機フッ素化合物とは区別され、特別な扱いを受けています。

出典:ChatGPT

 

■ 長鎖PFAS

 

長鎖PFASとは、パーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)の一種で、その名の通り炭素鎖が長いPFASのことを指します。

長鎖PFASの特徴と問題点

  • 炭素鎖が長い: 分子構造の中に、炭素原子が長く連なった鎖を持つため、長鎖PFASと呼ばれます。
  • 環境への残留性: 長い炭素鎖が、環境中での分解を困難にし、土壌や水中に長期間残留する原因となります。
  • 生体蓄積性: 生体内に蓄積されやすく、健康への影響が懸念されています。
  • 難分解性: 強固な炭素-フッ素結合により、自然界での分解が非常に難しく、一度環境中に排出されると、長期にわたって残留する可能性があります。

出典:Gemini

 

■ 短鎖PFAS

 

短鎖PFASとは、パーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)の一種で、炭素鎖が短いPFASのことを指します。

PFASとの比較

PFASは、炭素とフッ素が強く結合した構造を持つ、非常に安定な人工化合物です。この安定性ゆえに、自然界では分解されにくく、環境中に蓄積されやすいという特徴があります。

  • 長鎖PFAS: 炭素鎖が長く、環境中での残留性や生体蓄積性が高いことが特徴です。
  • 短鎖PFAS: 炭素鎖が短く、長鎖PFASに比べて分解されやすく、環境への負荷が低いと考えられてきました。

短鎖PFASの特徴

  • 炭素鎖が短い: 分子構造の中に、炭素原子が長く連なった鎖を持つ長鎖PFASと異なり、炭素鎖が短いです。
  • 分解性: 長鎖PFASに比べて分解されやすく、環境中での残留性が低いと考えられてきました。
  • 新たな課題: 一部の短鎖PFASは、長鎖PFASに代わる物質として注目されてきましたが、近年、一部の短鎖PFASにも環境への悪影響や健康へのリスクが指摘されるようになってきました。

短鎖PFASの問題点

  • 新たな環境汚染物質: 一部の短鎖PFASは、環境中での分解性が低いことが明らかになり、新たな環境汚染物質として注目されています。
  • 健康への影響: 一部の短鎖PFASは、長鎖PFASと同様に健康への悪影響が懸念されています。
  • 規制の動向: 短鎖PFASに対する規制も強化される傾向にあります。

出典:Gemini

 

■ マトリックス

 

化学分野で「マトリックス」という言葉は、非常に広い範囲で使われます。一般的には、ある物質がその中で存在したり、反応したりする環境や基盤となる物質を指します。

マトリックスの役割

  • 基質: 反応の場を提供し、反応速度や生成物の種類に影響を与えます。
  • 母体: 新しい物質が生成されるための土台となり、生成物の構造や性質に影響を与えます。
  • 分散媒: 他の物質を均一に分散させる媒体となります。
  • 固定化: 酵素や触媒などを固定化し、反応の制御や繰り返し使用を可能にします。

マトリックスの具体的な例

  • 固体マトリックス:
    • ポリマーマトリックス: プラスチック、ゴムなど。医薬品や電子部品の材料として利用されます。
    • セラミックマトリックス: 耐熱性、耐摩耗性に優れ、エンジン部品や切削工具などに利用されます。
    • 金属マトリックス: 軽量で強度が高く、自動車や航空機などに利用されます。
  • 液体マトリックス:
    • 溶媒: 水、有機溶媒など。物質を溶解し、反応を促進させます。
    • ゲル: 液体と固体の性質を併せ持ち、生体模倣材料やドラッグデリバリーシステムに利用されます。
  • 生体マトリックス:
    • 細胞外マトリックス: 細胞の周囲を満たし、細胞の接着や組織の構造維持に重要な役割を果たします。

マトリックスの応用分野

  • 材料科学: 複合材料の設計や開発
  • 分析化学: 質量分析、クロマトグラフィーなど
  • 生化学: 細胞生物学、組織工学
  • 薬学: ドラッグデリバリーシステム

出典:Gemini

 

■ マスバランス・質量収支

 

化学における質量収支(mass balance)は、化学反応やプロセスの中で物質の出入りと蓄積を定量的に把握するための重要なツールです。これにより、反応器や分離装置などでの物質の流れを理解し、効率的なプロセスの設計と運用を支援します。

化学の質量収支の基本的な考え方は以下の通りです:

  1. 入力(Input):システムに入ってくる物質の量。
  2. 出力(Output):システムから出て行く物質の量。
  3. 生成(Generation):システム内で生成される物質の量。
  4. 消失(Consumption):システム内で消費される物質の量。
  5. 蓄積(Accumulation):システム内での物質の蓄積の変化量。

これらを組み合わせて質量収支の式を立てると、次のようになります:

具体的な例を考えてみましょう。反応器内で化学反応が起きる場合の質量収支は以下のように表されます:

  1. 入力(Feed):反応器に投入される原料(A、Bなど)の流量。
  2. 出力(Product):反応器から排出される生成物(C、Dなど)の流量。
  3. 生成(Generation):反応器内での化学反応により生成される生成物の量。
  4. 消失(Consumption):反応器内での化学反応により消費される原料の量。
  5. 蓄積(Accumulation):反応器内の物質の濃度変化に伴う蓄積量(通常、定常状態ではゼロと考えます)。

例えば、AとBが反応してCを生成する反応器の場合の質量収支は以下のようになります:



ここで、

  •  は原料Aの入力流量、
  •  は原料Aの出力流量、
  •  は反応による原料Aの消費量(負の値)、
  •  は生成物Cの入力流量(通常ゼロ)、
  •  は生成物Cの出力流量、
  •  は反応による生成物Cの生成量です。

質量収支を立てることにより、化学プロセスの各部分での物質の動きを定量的に把握し、プロセスの設計や最適化に役立てることができます。

出典:ChatGPT

 

総量分析

 

総量分析とは、あるシステム全体における特定の物質やエネルギーの総量を測定し、その量の変化や分布を調べる分析手法です。

総量分析の目的

  • システム全体の把握: システム内の物質やエネルギーの動きを全体として捉え、その挙動を理解する。
  • 物質収支の確認: システムに入ってくる量と出ていく量を比較し、物質の損失や蓄積を評価する。
  • 問題点の特定: システム内の異常や問題点を早期に発見し、改善策を検討する。

総量分析の手法

総量分析の手法は、分析対象や目的に応じて様々ですが、一般的には以下の手順で行われます。

  1. システムの定義: 分析対象となるシステムの範囲を明確に定める。
  2. 測定項目の選定: 分析したい物質やエネルギーの種類を特定する。
  3. 測定方法の決定: それぞれの測定項目に適した測定方法を選択する。
  4. データ収集: 定期的にデータを収集し、記録する。
  5. データ解析: 収集したデータを統計処理し、結果を分析する。

総量分析の例

  • 廃水処理: 廃水処理場に入ってくる汚水の量と処理後の放流水の量を比較し、処理効率を評価する。
  • 大気汚染: 大気中に排出される汚染物質の量と大気中の汚染物質の濃度を比較し、大気汚染の状況を把握する。
  • 生態系: 生態系内の物質循環を定量的に評価し、生態系のバランスを調べる。
  • エネルギー消費: 家庭や工場におけるエネルギー消費量を測定し、エネルギー効率を改善する。

総量分析とマスバランスの関係

マスバランスは、総量分析の一種と考えることができます。マスバランスは、物質の量に焦点を当てており、システムに入ってくる物質の量と出ていく物質の量が等しいという原則に基づいて分析を行います。

総量分析の注意点

  • 測定誤差: 測定には必ず誤差が伴うため、結果の解釈には注意が必要です。
  • システムの複雑性: システムが複雑になるほど、分析は困難になります。
  • データの信頼性: 収集したデータの信頼性を確保するために、適切な測定方法を選択し、正確なデータ処理を行う必要があります

出典:Gemini

 

■ 非標的分析

 

非標的分析とは、あらかじめ特定の物質をターゲットにせずに、試料中に含まれる全ての成分を網羅的に検出・同定することを目的とした分析手法です。

標的分析との違い

特徴標的分析非標的分析
目的特定の物質の濃度を定量的に測定する試料中に含まれる全ての成分を網羅的に検出・同定する
分析対象既知の物質既知・未知の物質を問わず
分析方法目的物質に特異的な分析方法(HPLC、GC-MSなど)高分解能質量分析計など

非標的分析のメリット

  • 未知物質の発見: 新規物質や汚染物質などを発見できる可能性がある。
  • 網羅的な情報取得: 試料全体の化学的な特徴を把握できる。
  • メカニズム解明: 生体試料など、複雑なマトリックス中の代謝経路や反応経路の解明に役立つ。

非標的分析のデメリット

  • データ処理の複雑さ: 得られるデータ量が膨大であり、解析に高度な技術と時間がかかる。
  • 偽陽性・偽陰性の可能性: ノイズやバックグラウンドの影響を受けやすく、誤った同定が行われる可能性がある。
  • コスト: 高性能な分析機器が必要であり、分析コストが高い。

非標的分析の応用分野

  • 環境科学: 水質汚染、大気汚染の調査、新規汚染物質の発見
  • 食品科学: 食品中の異物混入、食品添加物のスクリーニング
  • 医薬品開発: 新規医薬品の探索、代謝物の同定
  • 生命科学: 生体試料中の代謝物のプロファイリング、バイオマーカーの探索

非標的分析に使われる装置

  • 高分解能質量分析計: 高精度な質量測定により、微量成分の検出や同位体比の測定が可能。
  • 液体クロマトグラフィー (LC): 複雑な混合物を分離し、質量分析計に導入する。
  • ガスクロマトグラフィー (GC): 揮発性物質を分離し、質量分析計に導入する。

出典:Gemini

 

 

■ Graphical Abstract

 

grafical abstrct 2024.7.1 熱分解装置 Biogreen ガス化 油化 炭化

 

 

下記本論文はこちらをクリック頂ければダウンロードできます。

s rmo 2023 PFAS decomp

 

 

汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -1 / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -2 / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -3 / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -4 / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -5 / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -6 / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -7 / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -8 / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -9 / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

汚染有機廃棄物の熱分解によるPFAS分解と排出係数 -10 / 熱分解装置 Biogreen / ガス化, 炭化, 油化

 

 

熱分解装置 Biogreen

 

 

PFAS 女性 イラスト 熱分解装置 Biogreen ガス化 油化 炭化 2024.8.15

 

 

■ PFASとは

 

ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物(ペルフルオロアルキルかごうぶつおよびポリフルオロアルキルかごうぶつ、英語: Per- and Polyfluoroalkyl Substances、略称:PFAS(ピーファス)、PFASs )は、アルキル鎖に複数のフッ素原子が結合した有機フッ素化合物の総称である。PFASは、強力な化学結合である炭素 – フッ素結合(F – C)を持つため分解されにくく、2018年のワシントン・ポスト紙の論説を受けて「永遠の化学物質(英語:Forever Chemicals)」と呼ばれている。PFASのうち、ペルフルオロオクタン酸(PFOA) 、ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)などの物質については、人体に蓄積し、毒性があり、環境汚染物質と知られている。なおすべてのPFASが人体に有害であるわけではない。

 

PFAS構造図
PFAS構造図 熱分解装置Biogreen 炭化 2024.6.11

 

 

PFASの人体への影響
PFAS 人体への影響 熱分解装置 Biogreen 炭化 2024.6.11

出典:Wiki ペルフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物

 

■ バイオ炭とは

 

バイオ炭とは、生物資源を材料とした、生物の活性化および環境の改善に効果のある炭化物のことです。 日本バイオ炭普及会によると、バイオ炭は、難分解性の炭素を農地に固定し、土壌改良資材として使用することで、気候変動対策に貢献する吸収源活動です。 また、バイオ炭は、食品ロスや木材、廃棄物などの生物資源を「炭化」したもので、燃焼しない水準に管理された酸素濃度の下、350℃超えの温度でバイオマスを加熱して作られる固形物と定義されています。

バイオ炭は、生物資源を原料とし、酸素の少ない状態で加熱して作られる固形物です。木材や竹、農業廃棄物など、さまざまな生物資源から作ることができます。
バイオ炭には、以下の3つの特徴があります。

  • 炭素貯留性
  • 土壌改良性
  • 水質浄化性

炭素貯留性

バイオ炭は、炭素を大量に含んでいます。バイオ炭を土壌に施用することで、土壌中に炭素を貯留することができます。

土壌改良性

バイオ炭は、土壌の透水性や保水性、団粒性を改善する効果があります。また、土壌の酸度を中和する効果もあります。

水質浄化性

バイオ炭は、水中の汚染物質を吸着する効果があります。また、水中の微生物の活性化を促す効果もあります。

バイオ炭の用途

  • 土壌改良
  • 温室効果ガス削減
  • 水質浄化
  • 飼料添加
  • 肥料
  • 燃料

バイオ炭の期待される効果

  • 温室効果ガス削減
  • 土壌保全
  • 農業生産性向上
  • 水質保全
  • 災害リスク軽減

バイオ炭の課題

  • 製造コストの高さ
  • 製造時のエネルギー消費量
  • 土壌への影響

まとめ

バイオ炭は、炭素貯留性、土壌改良性、水質浄化性などの特徴を有する、注目されている素材です。バイオ炭の普及が進むことで、温室効果ガス削減や環境保全に貢献することが期待されています。

出典:日本バイオ普及会 ChatGPT 及び Bard

 

■ バイオコークスとは

 

バイオコークスは、バイオマスと呼ばれる有機物を、高温酸素を制限して熱分解(炭化)して作られる、石炭コークスに似た性質を持つ固形燃料です。木炭の一種と捉えることもできます。

従来のバイオマス燃料とは異なり、以下の特徴を持ちます。

  • 圧縮強度が高い: 従来のバイオマス燃料よりも密度が高いため、輸送や貯蔵が容易で、燃焼効率も向上します。
  • 高温環境下での長時間燃焼が可能: 石炭と同等の燃焼特性を持ち、高温で長時間燃焼することができます。
  • 製造時に廃棄物を出さない: 燃焼工程で発生するガスは、発電や熱水供給に利用することができます。
  • CO2排出量が少ない: 石炭コークスと比べて、CO2排出量が大幅に少ないカーボンニュートラルな燃料です。

原料となるバイオマス:

  • 木くず、木片
  • 農作物の残渣(稲わら、麦わら、トウモロコシの茎など)
  • 食品残渣
  • 動物の糞尿

製造方法:

  • 従来の炭化法に加え、熱水蒸気法スクリュー式炭化法などの新しい技術も開発されています。

バイオコークスの用途

バイオコークスは、様々な用途で利用することができます。

  • 鉄鋼業: 高炉の燃料として利用することで、石炭コークスの代替となります。
  • セメント製造: 窯の燃料として利用することで、CO2排出量を削減することができます。
  • 発電: 発電所の燃料として利用することで、化石燃料に頼らない発電が可能になります。
  • 暖房: 家庭や施設の暖房燃料として利用することができます。
  • 土壌改良剤: バイオ炭を土壌に混ぜ込むことで、土壌の保水性や保肥性を向上させることができます。

バイオコークスのメリット

バイオコークスには、以下のようなメリットがあります。

  • 石炭コークスの代替となる: バイオコークスは、石炭コークスの代替燃料として利用することで、CO2排出量を削減することができます。
  • 再生可能エネルギー: バイオマスを原料としているため、再生可能エネルギー源として利用することができます。
  • 廃棄物利用: 食品残渣や農作物の残渣などの廃棄物を有効活用することができます。
  • 地域活性化: バイオコークスの製造・販売を通して、地域経済の活性化に貢献することができます。

バイオコークスの課題

バイオコークスには、以下のような課題もあります。

  • コスト: バイオコークスの生産コストは、石炭コークスよりも高くなっています。
  • 原料調達: バイオマスの安定的な調達が課題となっています。
  • 規格・基準: バイオコークスの規格や基準はまだ十分に整備されていません。
  • 公衆理解: バイオコークスに対する公衆理解が十分ではありません。

出典:Gemini

 

■ バイオ炭とバイオコークスの違い

 

バイオ炭とバイオコークスは、いずれもバイオマスを利用して生成される炭素リッチな物質ですが、その生成プロセスや用途にはいくつかの違いがあります。

生成プロセスの違い

  • バイオ炭:
    • 生成プロセス:バイオ炭は、バイオマスを低酸素環境で高温(通常350~700°C)で熱分解(ピロリシス)することによって生成されます。
    • 主な目的:土壌改良や炭素固定を目的としています。
  • バイオコークス:
    • 生成プロセス:バイオコークスは、バイオマスを高温・高圧環境で処理して炭化(カーボナイゼーション)することによって生成されます。このプロセスでは、通常800~1200°Cの高温が使用されます。
    • 主な目的:高エネルギー密度の燃料として利用されます。

用途の違い

  • バイオ炭:
    • 土壌改良材として使用され、土壌の保水性や通気性、肥沃度の向上に寄与します。
    • 炭素固定材として、二酸化炭素の長期貯留に役立ちます。
    • 環境保護材として、土壌中の有害物質の吸着や浄化にも利用されます。
  • バイオコークス:
    • 固体燃料として、発電所、製鉄所、セメント工場などで使用されます。
    • 家庭用の暖房や調理用燃料としても利用可能です。

特性の違い

  • バイオ炭:
    • 多孔質で軽量
    • 主に土壌に混ぜることでその効果を発揮
    • 土壌改良と炭素固定に優れている
  • バイオコークス:
    • 高エネルギー密度で重い
    • 燃焼時に高い熱エネルギーを発生
    • 硫黄や灰分が少なく、クリーンな燃料として使用可能

結論

バイオ炭とバイオコークスは、バイオマスの利用による持続可能な技術ですが、用途や生成プロセス、特性が異なります。バイオ炭は主に土壌改良と環境保護に、バイオコークスは高エネルギー密度の燃料として利用されます。

 

出典:ChatGPT

 

■ 2024年現在日本国内で木材が足りない理由

 

2024年現在も、日本は深刻な木材不足に直面しており、建設や家具などの木材需要に対して供給が追いついていない状況です。

<2021年から続くウッドショックの影響>

2021年から2022年にかけて発生したウッドショックの影響は、2024年現在も依然として続いています。ウッドショックとは、北米を中心とした木材供給量の減少と需要の急増により、世界的に木材価格が高騰した現象です。

  • 住宅メーカーや木材業者は、木材調達の困難や価格高騰の影響を受け続けています。
  • 新築住宅の建築費用上昇や、木材を使った家具の価格改定などが相次いでいます。

<構造的な木材不足の背景>

ウッドショック以外にも、日本の木材不足には構造的な背景が存在します。

  • 国内産木材の伐採量の減少:戦後の高度経済成長期における住宅建設ラッシュで大量の木材が伐採された後、植林活動が十分に行われず、現在伐採できる木材量が減っています。
  • 山間部の過疎化と林業従事者の減少:山間部の過疎化が進み、林業に従事する人が減少しています。
  • 海外からの木材輸入量の増加:日本の経済成長に伴い、木材需要が急増し、国内産木材だけでは需要を満たせなくなり、海外からの木材輸入量が増加しています。
  • 木材自給率の低さ:2020年の木材自給率は37%で、過去最低の水準となっています。

<政府の取り組みと課題>

木材不足の解決に向けて、政府は様々な取り組みを進めています。

  • 国産材の利用促進:国産材の品質向上や流通の円滑化、国産材利用に関する補助金制度の拡充、木造建築に関する技術開発など
  • 森林資源の管理・整備:植林活動の推進、山間部の森林管理の強化、森林の多面的機能の維持・向上
  • 海外からの木材輸入の安定化:輸出国との連携強化、輸送手段の多様化

しかし、これらの取り組みは長期的な視点での継続が必要であり、短期的には木材不足の解消は難しい状況です。

<2024年における木材価格の動向>

2024年における木材価格の動向は、引き続き不透明な状況です。

  • ウッドショックの影響や世界経済の動向によって、木材価格が上下に変動する可能性があります。
  • 短期的な視点では、木材価格の高止まりが続く可能性が高いと考えられます。
  • 中長期的な視点では、国産材の利用促進や森林資源の管理・整備などの取り組みが奏功し、木材価格が安定化する可能性もありますが、現時点では明確な展望はありません。

出典:Gemini

 

■ コークス代替炭化物

 

コークスは、鉄鋼製造などで重要な還元剤として使用されていますが、持続可能性や環境負荷の観点から、コークスの代替として利用できる炭化物が注目されています。以下は、コークスの代替となり得る炭化物の具体例です。

1. バイオコークス(バイオ炭)

  • 竹炭:竹から得られる炭は、高い密度と炭素含有量を持ち、鉄鉱石の還元に適しています。
  • ココナッツ殻炭:高い炭素含有量と硬度があり、製鋼プロセスでのコークスの代替として利用可能です。

2. 農業廃棄物由来の炭化物

  • 米の籾殻炭:シリカを含む米の籾殻炭は、特定の還元プロセスで利用できますが、鉄鋼製造にも適応可能な場合があります。
  • トウモロコシの芯炭:高い炭素含有量があり、製鉄業での還元剤として有望です。

3. 食品廃棄物由来の炭化物

  • コーヒーかす炭:コーヒーかすから得られる炭化物は、還元力が強く、金属の精錬や触媒のサポート材として利用できます。

4. 動物由来の炭化物

  • 骨炭:骨から得られる炭化物は、リン酸カルシウムを含み、特定の化学工業での還元剤として使用されます。

5. 庭園廃棄物由来の炭化物

  • 葉や草の炭:庭園廃棄物から得られる炭化物も還元剤として利用可能で、特に小規模な工業プロセスや農業用途に適しています。

利点と考慮点

利点

  • 持続可能性:これらの代替炭化物は再生可能な資源から作られており、環境負荷が低い。
  • 廃棄物の再利用:農業廃棄物や食品廃棄物を利用することで、廃棄物処理問題を軽減します。
  • 炭素固定:炭化物を利用することで、二酸化炭素の排出を抑え、炭素を固定化できます。

考慮点

  • 性能の安定性:コークスの代替として使用するためには、代替炭化物の性能が安定していることが重要です。
  • 製造コスト:新しいプロセスを導入するためのコストと技術的な課題を考慮する必要があります。
  • 供給の安定性:大量生産に対応するための安定した供給源が必要です。

具体例:バイオコークスの製造と利用

  • 製造方法:バイオマス原料を炭化し、高温で処理してバイオコークスを生成します。
  • 鉄鋼業での利用:高炉での鉄鉱石の還元プロセスにおいて、バイオコークスをコークスの代替として使用します。これにより、炭素排出量の削減が期待されます。

コークスの代替炭化物は、持続可能な鉄鋼製造と環境保全の両立を目指す上で重要な役割を果たす可能性があります。今後の研究と技術開発により、これらの代替炭化物の利用がさらに進むことが期待されます。

出典:ChatGPT

 


 

■ 電熱スクリュー Spirajoule

 

Spirajouleは国際特許取得済みの熱分解装置です。Biogreenシステムの心臓部と言えます。最適な熱分解処理は滞留時間と加熱温度の調整で行います。この調整がこの装置では簡単に行えます。

熱分解装置 Spirajouleは 電気式です。火気、石油燃料を一切使用しないため、地球温暖化ガスが発生しない脱炭素装置です。しかも連続式です。
熱分解は 無酸素状態の密閉された Spirajoule 熱分解装置内のスクリューで行われます。スクリューへ電流を通しそのジュール熱で投入された原料を加熱し熱分解を行なっています。そのスクリューが回転することで原料を熱分解を行ないながら搬送しています。
熱分解の温度はジュール熱の大きさで調整し、原料の滞留時間はスクリューの回転数調整により行ないます。その調整はいずれも制御盤のタッチパネルで簡単にできます。熱分解で最も重要な温度と滞留時間の調整は電気式のため簡単に行なえるとも言えます。火気、石油燃料を使用する装置と比較しても非常に安全で衛生面で優れています。又、処理はバッチ式ではなく連続式ですので人を張り付ける必要がありません。

 

Spirajoule 連続式電気炉

 

■ Biogreen 熱分解装置 システム


Biogreen は投入された原料を無酸素での加熱、熱分解を行ないます。熱分解により原料より炭素分のみを残し、原料に含まれる可燃性ガス等の合成ガスを発散させます。投入原料を選ばず、熱分解処理でガス、炭、オイルを製造発生させそれぞれが利活用ができ、その廃棄物が持つエネルギーは最大限利活用され廃棄物はなくなります。
Biogreen の熱分解処理は化石燃料、火気は一切使用しない低圧電流のジュール効果で行なう電気での加熱そして連続式での運転のため、24時間連続運転が可能で運転状況はモニターで監視し、運転管理操作はタッチパネルで楽にでき、人手を必要としません。Biogreen は国際特許技術で他にはない独自の熱分解装置ですが、構造は単純で部品点数は少なく壊れにくくメンテナンスは楽で長持ちし長時間使用ができます。熱分解処理にとり非常に重要な温度、機内滞留時間の管理調整はモニターで管理しタッチパネル操作で簡単にでき、安全衛生面でもとても優れています。装置の設置面積は小さくコンパクトでコンテナー内設置も可能で移動もでき、場所を選びません。
Biogreen は熱分解時の加熱温度によりガス、炭化物を作り出す産出の割合が異なります。そのため、熱分解装置 Biogreen は炭化装置、炭化炉あるいはガス化装置、ガス化炉とも言えます。熱分解後のその産出製造物の利用目的に合わせ加熱温度の調整を行ないますが、その温度調整、管理は、Biogreenであれば電気加熱式ですので簡単に確実に行なえます。又、その加熱は石油燃料を一切使用せず火気は未使用のため安全衛生面、運転操作面で火気使用熱分解装置、炭化炉、ガス化炉と比較すると非常に優れていると言えます。

 

ガス化

油 化

炭化、半炭化

 

Biogreenは火気を一切使用しない電気加熱での連続式熱分解装置ですので、運転は簡単で安全衛生面に優れています。
原料の利用用途に合わせた熱分解処理が、温度及び滞留時間調整で簡単に行えます
廃棄物、バイオマスのBiogreen熱分解処理でガス化炭化オイル製造ができます。
発電燃料化、土壌改良剤、原料使用など様々な用途で利用できゼロエミッションが可能です。

 

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