プラ熱分解で脱炭素化へ・仏 ETIA社の研究成果を発表 / 週刊循環経済 2024年4月22日号

本Biogreen、プラスチック熱分解の研究成果を週刊循環経済新聞 2024年4月22日号に掲載頂きました。

プラスチック熱分解 週刊循環経済新聞 4月22日号

 

■ プラ熱分解で脱炭素化へ・仏 ETIA社の研究成果を発表 

 

ETIA(フランス)の総代理店である研機(福岡市、森山秀行社長 ☎092・411・1203)は、ETIA社のプラスチック熱分解に関する研究成果について明らかにした。処理温度700℃以上の無酸素状態で熱分解する技術開発に成功しており、熱源が電気でCO2削減に寄与できる。テスト実施や実機の提案も可能とし、脱炭素化に貢献するプラスチックリサイクルにつなげていく。
ETIA社は、熱分解処理に関する設備開発・エンジニアリングなどを手掛ける会社。化石燃料や火気を使用せず、廃棄物やバイオマスのガス化・炭化・油化ができる熱分解装置「Biogreen」を開発。欧州7ケ国から13社が参画している研究プロジェクト「Plastics2Olefins (P2O)」において、同装置を通じたプラスチック熱分解の研究開発を進めている。
同研究開発で、処理温度700℃以上によるプラスチックの熱分解処理が可能になった。投入可能なプラスチックの割合はPVC1%、PET25%以下としている。投入物の大きさは、フィルムの場合破砕後50ミリメートルまで、フィルム以外は10ミリメートル以下、またはペレット状などに対応できる。
現状では、ガス化が主目的となり、生成されたガスを燃料使用されることが推奨されるという。700℃以下での熱分解処理に関しても、研究開発を進めている。
同研究開発では、最終的にプラスチックの原料になる不飽和炭化水素化合物の一種「オレフィン」に変換することを目指しているという。研究期間は2022年から2027年までで、今年で3年目を迎えた。
研機は1973年に設立し、産業機械の開発・製造等を手掛けてきた。高含水率の汚泥や原料スラリー、有機廃棄物等の乾燥機 「KENKI DRYER」(自社開発)など、業界のニーズに対応する製品を展開している。森山社長は、「ETIA社と連携を一層強化にし、国内での提案をしっかりと進めていきたい」と話している。

下記はETIA社の研究開発機Biogreenの設置の様子です。

廃プラスチック 熱分解装置 ベンチユニット Biogreen 2023.12.8 炭化、油化、ガス化

 

本記事の掲載は週刊循環経済新聞発行の株式会社日報ビジネス様に許可を頂いています。

 

■ 廃プラスチック処理の現状

 

2023年、日本では年間約900万トンの廃プラスチックが発生しており、その処理状況は以下の通りです。

処理方法処理量課題
マテリアルリサイクル約300万トン種類選別や洗浄の難しさ、リサイクルコストの高騰
ケミカルリサイクル約10万トン技術開発の進展が必要、コストが高い
サーマルリサイクル(焼却)約500万トン排ガスによる環境負荷、リサイクル率の低さ
その他約100万トン不法投棄、処理施設不足

 

課題

  • プラスチックの種類による処理の難しさ: プラスチックは種類によって性質が大きく異なるため、適切な処理方法を選択することが重要です。しかし、現状では種類選別が十分に行われておらず、リサイクルが困難なプラスチックも多く存在します。
  • リサイクルコストの高騰: リサイクルには洗浄や加工などの工程が必要であり、コストが膨らむ傾向があります。特に、ケミカルリサイクルは技術開発が進んでおらず、コストが非常に高くなっています。
  • 焼却による環境負荷: 廃プラスチックを焼却処理する場合、二酸化炭素や有害物質が排出され、環境負荷となります。
  • 不法投棄: 適切な処理費用がかかるため、廃プラスチックを不法投棄する悪質な業者も存在します。

今後の展望
廃プラスチック問題を解決するためには、以下の取り組みが重要です。

  • プラスチックの使用量削減: 3R(Reduce、Reuse、Recycle)を推進し、プラスチックの使用量自体を削減する必要があります。
  • リサイクル技術の開発: コストが低く、環境負荷が少ないリサイクル技術の開発が必要です。特に、ケミカルリサイクルの技術開発が期待されています。
  • 焼却技術の改善: 焼却処理による環境負荷を低減するために、排出ガス処理装置の導入や、高温焼却技術の開発などが進められています。
  • 法制度の整備: 廃プラスチックの不法投棄を防ぐために、法制度の整備も必要です。

廃プラスチック問題は、地球環境にとって深刻な問題です。関係者一人ひとりが問題意識を持ち、解決に向けた取り組みを進めていくことが重要です。

出典:Gemini

 

■ 廃プラスチックの熱分解処理について


概要

廃プラスチックの熱分解処理とは、廃プラスチックを高温の無酸素環境で分解する処理方法です。熱分解によって、廃プラスチックは、ガス、油、固形物に分解されます。

原理

廃プラスチックを高温の無酸素環境に置くと、プラスチックに含まれる炭素、水素、酸素は、以下の化学反応によって、ガス、油、固形物に分解されます。

C+H2O ⇒ CO+H2
C+2H2 ⇒ CH4
C+O2 ⇒ CO2

処理工程
  1. 細かくした廃プラスチックを反応炉に投入する。
  2. 反応炉内の温度を、約400℃から600℃に加熱する。
  3. 一定時間、反応させる。
  4. 反応が終了したら、反応炉からガス、油、固形物を分離する。

メリット

  • 埋め立てや焼却に比べて、二酸化炭素の排出量を抑えられる。
  • 廃プラスチックを再資源化できる。
  • 熱分解ガスや熱分解油を、化学原料やエネルギー源として利用できる。

デメリット

  • 処理コストが高い。
  • 有害物質が発生する可能性がある。

応用

廃プラスチックの熱分解処理は、以下の分野で応用されています。

  • 化学原料の製造
  • エネルギーの製造
  • 廃棄物の処理

まとめ

廃プラスチックの熱分解処理は、埋め立てや焼却に比べて、二酸化炭素の排出量を抑え、廃プラスチックを再資源化できる、環境に優しい処理方法です。しかし、処理コストが高いことや、有害物質が発生する可能性があるといったデメリットもあります。
今後、廃プラスチックの熱分解処理のコストが下がり、有害物質の発生を抑える技術が開発されれば、より普及していくと考えられます。

出典:Bard

 

■ ネットゼロとは

 

「ネットゼロ」とは、温室効果ガスの排出量を正味ゼロにすることを目指す考え方です。つまり、温室効果ガスの排出量を削減するだけでなく、森林による吸収量や除去量を考慮し、合計で正味ゼロを目指す点が特徴です。日本が掲げる目標は、2050年までにCO2排出量の実質ゼロ実現です。カーボンニュートラルと同義として扱われることが多いですが、一部の企業では、カーボンニュートラルとネットゼロを区別して使用するケースもあるため、注意が必要です。

ネットゼロとは、温室効果ガスの排出量から吸収量や除去量を差し引いて「正味ゼロ」とする考え方です。
具体的には、以下の2つの方法で実現することができます。

  • 排出量削減
    • 再生可能エネルギーの利用拡大
    • 省エネ化の推進
    • 効率的なエネルギー利用の促進
  • 吸収量・除去量の拡大
    • 森林の保全・再生
    • カーボンリサイクル
    • CCUS(Carbon Capture and Storage)

ネットゼロのメリット

  • 気候変動の緩和につながる
  • エネルギー安全保障の向上につながる
  • 新たな産業創出につながる

ネットゼロの課題

  • コストの増加
  • 技術開発の遅れ
  • 社会の理解と協力

ネットゼロの実現に向けて

政府や企業、そして私たち一人ひとりが取り組むことで、ネットゼロの実現を目指すことができます。

具体的な取り組み

  • 再生可能エネルギーの普及
  • 省エネ家電の普及
  • エコカーの普及
  • 森林の保全・再生
  • カーボンリサイクルの推進
  • CCUSの導入

出典:ChatGPT 及び Bard

 

■ カーボンニュートラルとは

 

カーボンニュートラル (英: carbon neutrality) とは、二酸化炭素など温室効果ガスの排出量と吸収量を均衡させ、その排出量を「実質ゼロ」に抑える、という概念。日本語で直訳すると炭素中立となる。
人類が生きていくには温室効果ガス排出は避けられないので、せめて排出を吸収で相殺し、地球温暖化への影響を軽微にしようとの考え方に基づいている。
もともとは生化学や環境生物学の用語であったが、気候変動など地球温暖化問題がすでに深刻になっており、カーボンニュートラルはグリーン成長戦略のキーワードとなっている。(なお2023年7月には国連事務総長から『すでに ” 地球温暖化 ” の段階を過ぎて「地球沸騰化」時代に突入した』と指摘されており、その重要度が一層増してきている。)
製造業では「カーボンオフセット」や「(カーボン)排出量実質ゼロ」という用語も類義語として用いられる。
カーボンニュートラルの実現には、1.排出分の吸収、2.排出量の削減、3.排出量取引、の三つの手法がとられる。

 

出典:Wiki カーボンニュートラル

 

■ 脱炭素とは

 

脱炭素(だつたんそ)は、気候変動問題の被害を最小限に食い止めるため、温室効果ガスの大気への排出量を実質ゼロにすること。従来よりCO2排出量が低い低炭素社会ではなく、実質ゼロを目指した脱炭素社会やゼロカーボンシティを目指す動きも出てきている。一方では科学(化学)的に「炭素循環」という用語が適切との意見もある

 

出典:Wiki 脱炭素

 

 

プラスチック熱分解装置 Biogreen イラスト 3 2024.4.25

 

 

 


■ Biogreen 熱分解装置 システム
Biogreen は投入された原料を無酸素での加熱、熱分解を行ないます。熱分解により原料より炭素分のみを残し、原料に含まれる可燃性ガス等の合成ガスを発散させます。投入原料を選ばず、熱分解処理でガス、炭、オイルを製造発生させそれぞれが利活用ができ、その廃棄物が持つエネルギーは最大限利活用され廃棄物はなくなります。
Biogreen の熱分解処理は化石燃料、火気は一切使用しない低圧電流のジュール効果で行なう電気での加熱そして連続式での運転のため、24時間連続運転が可能で運転状況はモニターで監視し、運転管理操作はタッチパネルで楽にでき、人手を必要としません。Biogreen は国際特許技術で他にはない独自の熱分解装置ですが、構造は単純で部品点数は少なく壊れにくくメンテナンスは楽で長持ちし長時間使用ができます。熱分解処理にとり非常に重要な温度、機内滞留時間の管理調整はモニターで管理しタッチパネル操作で簡単にでき、安全衛生面でもとても優れています。装置の設置面積は小さくコンパクトでコンテナー内設置も可能で移動もでき、場所を選びません。
Biogreen は熱分解時の加熱温度によりガス、炭化物を作り出す産出の割合が異なります。そのため、熱分解装置 Biogreen は炭化装置、炭化炉あるいはガス化装置、ガス化炉とも言えます。熱分解後のその産出製造物の利用目的に合わせ加熱温度の調整を行ないますが、その温度調整、管理は、Biogreenであれば電気加熱式ですので簡単に確実に行なえます。又、その加熱は石油燃料を一切使用せず火気は未使用のため安全衛生面、運転操作面で火気使用熱分解装置、炭化炉、ガス化炉と比較すると非常に優れていると言えます。

 

炭化、半炭化

ガス化

油 化

 

Biogreenは火気を一切使用しない電気加熱での連続式熱分解装置ですので、運転は簡単で安全衛生面に優れています。
原料の利用用途に合わせた熱分解処理が、温度及び滞留時間調整で簡単に行えます
廃棄物、バイオマスのBiogreen熱分解処理でガス化炭化オイル製造ができます。
発電燃料化、土壌改良剤、原料使用など様々な用途で利用できゼロエミッションが可能です。

 

乾燥機 KENKI DRYER
どこもできない付着粘着物の乾燥機
https://kenkidryer.jp
会社サイト
もう悩みません。コンベヤ、産業環境機械機器
https://kenki-corporation.jp

 

 

プラスチック熱分解装置 Biogreen イラスト 2 2024.4.25