木質バイオマスガス化ORC発電システムについて / 熱分解, ガス化

EITA グループ COGEBIO社  の木質バイオマスのガス化ORC発電システムについてです。
ORCシステムは蒸気タービンを駆動させ発電を行なうランキンサイクルのシステムですが、蒸気タービン水蒸気ではなく沸点の低いシリコンオイル等をで駆動します。
本 COGEBIO社 のORCシステムは、木質バイオマスをガス化させ、その合成ガスをオイルボイラーの燃料として利用します。ボイラーで加熱したオイル(サーマルオイルと言います)をORCユニットに送り込み発電を行なっています。加熱されたサーマルオイルでORCユニット内の有機媒体シリコンオイル等を蒸発させ、その蒸気で蒸気タービンを駆動し発電します。ORCシステムはCombined Heat and Power (CHP) 「熱源供給システム」であり、発電と同時に、熱の利用ができます。
ORCとはオーガニックランキンサイクル (organic Rankine cycle)の略です。ボイラーとタービンの間を循環し熱の吸収と放出を行う熱サイクルにことで加熱、膨張、凝縮、昇圧を行う熱サイクルをランキンサイクルといいます。そのランキンサイクルの前にオーガニックという文字がありますが、これは水蒸気の代わりに、沸点の低いシリコンオイルのような有機媒体を蒸発させてタービンを駆動させているためです。

 


COGEBIO社 木質バイオマスガス化ORC発電システム 2018.5.30

木質バイオマスガス化ORC発電システム ORCユニット 2018.5.4

 

■ COGEBIO社 ガス化発電ORCシステム 特徴
  • 高い発電効率
  • 設置が簡単。設置面積が小さい。
  • 排ガス処理が必要ない。(原料によります。)
  • 運転管理が容易。
  • 完全自動化システム
  • 運転制御が緻密かつ正確にできる。
  • 安全衛生面に優れている。
  • 簡単には壊れない頑丈な構成
  • 優れた費用対効果

 

COGEBIO社 ガス化ORC発電システム 仕様
発電量グロス281 kWe646 kWe1010 kWe
発電量 ネット232 kWe568 kWe899 kWe
発熱量1394 kW2670 kW4504 kW
原料木質バイオマス、廃棄物
含水率20% W.B. 以下
木材処理量516 kg/時間1016 kg/時間1548 kg/時間
発電効率 グロス13 %16 %
発電効率 ネット11 %14 %
全体効率80 %

 

 

CEGOBIE 木質バイオマスガス化ORC発電システム カタログ 1 2018.5.4

 

CEGOBIE 木質バイオマスガス化ORC発電システム カタログ 2 2018.5.4

 

 

 


日本国内での木質バイオマスの発電は、殆どが直接燃焼方式です。この方式は、木材チップを燃焼し加熱蒸気を発生させ蒸気タービンを回し発電します。
一方、本 ガス化ORC発電システムは、 Combined Heat and Power (CHP) 「熱源供給システム」であり、発電と同時に、ガス化装置及びガスエンジンから発生する熱の利用ができます。又、ガス化ORC発電システムは発電効率が良く中小規模発電としての位置づけができます。一方、直接燃焼の蒸気タービン発電は大型でないと設備が成り立ちません。
日本国内での電力買取制度(FIT)は発電重視のためEUとは異なり熱利用、CHPシステムが普及していません。EU内では、発電と一緒にCHPが義務付けされている国があります。
国内の木質バイオマス発電の原料である木材チップは、FITの影響もあり原料供給が足りず海外から輸入に頼らざるを得ないのが現状です。大規模な蒸気タービン発電が主流の日本国内で、ORC発電が普及するには、効率の良い経済性があるシステムの構築が必要です。
システムを是非ご検討下さい。

 

木質バイオマス発電の種類
ORC発電水ではなく沸点の低い有機媒体(シリコンオイル等)の蒸気でタービン発電を行ないます。原料の直接燃料方式とガス化方式があります。
中小規模発電
オーガニックランキンサイクル (organic Rankine cycle)の略
ガス化発電原料をガス化させ、そのガスを燃料としてガスエンジン発電を行います。
小規模発電
蒸気タービン原料をボイラーで直接燃焼し、加熱蒸気を発生させ蒸気タービン発電を行います。
大規模発電

 

 

木質バイオマス ガス化炉 Gasifire について / 熱分解, ガス化, 炭化, 半炭化

 

木質バイオマスガス化発電について / 熱分解, ガス化, 炭化, 半炭化

 

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