耐熱クラスと変圧器の種類について / 電気式熱分解装置 Biogreen

熱分解装置 Biogreen の加熱は電気のジュール熱で行なっています。石油燃料使用の熱分解と比較すると安全衛生面で非常に優れています。
装置には変圧器、電動機等が使用されておりそれらの温度管理は非常に重要です。
電流が流れる導体はジュール熱が発生し発熱します。電気機器は、異常な高温にさらさせると絶縁劣化を引き起こし場合によっては火災事故が起きる可能性があります。

■ 耐熱クラスとは
変圧器や電動機等の電気機器は、絶縁の耐久性を温度で規定しています。絶縁の性能を「耐熱クラス」として規定し、温度が規定値を超えないよう管理が求められています。
そもそも絶縁階級(ぜつえんかいきゅう)という階級が電気機械、エンジン、トランスのコイル間絶縁やハウジング、鉄心との絶縁に適用されています。その中でも JIS C4003:2010 「電気絶縁 – 熱的耐久性評価 及び 呼び方」では耐熱クラスと称して種類が定められています。このJIS規格はIEC 60085 を元に定められています。
耐熱クラスは、階級、絶縁材料の耐熱性によって定められており、その電気機器の許容最高温度により「Y種」から「250」までに分類されます。電気機器の耐熱クラスはその製造メーカーの設計内容によって決められ、耐熱クラスは高いほど高温環境に耐えれるのですが、それだけ高価な絶縁材料を使用するのため電気機器は高価になります。
電動機モーターの耐熱クラスは通常E種、B種、F種、H種が適用されています。

 

耐熱クラス許容最高温度 [℃ ]
Y種90
A種105
E種120
B種130
F種155
H種180
N種200
R種220
250250

 

許容最高温度
耐熱クラスの定める許容最高温度は、正常運転時の目安となるその電気機器の温度です。

温度上昇限度
温度上昇限度とは、その電気機器の耐熱クラスでの許容最高温度と、周辺温度と仮定する40℃度との差で、許容できる上昇温度の限度です。実際の温度上昇限度の値には、温度測定上の誤差が加味されます。
例えば、クラスEの温度上昇限度は120-40=80℃です。埋込温度計法の場合には温度上昇限度はそのままの80℃ですが、抵抗値から推定する場合には、余裕をみて75℃となっています。
周囲温度が40℃を超える場合の温度上昇限度は、周囲温度と40℃との差の分、小さくした値となります。
他に、標高補正があります。

 


■ 変圧器の種類と耐熱クラス
変圧器には大きく2種類、油入変圧器とモールド変圧器がありそれぞれ耐熱クラスが定められています。

油入変圧器
油入変圧器は、鋼板製のタンク内に変圧器本体、絶縁油が封入されています。外部はブッシング、コンサベータ、放熱器、温度計などで構成されており、発生した熱を、絶縁油によって冷却します。
構造が簡単で保守が容易、また効率も良いため、配電用変圧器として幅広く利用されています。単体での屋外使用も可能です。

モールド変圧器
モールド変圧器は、変圧器の巻線をエポキシ樹脂で含浸モールドさせた変圧器です。油入変圧器と違って絶縁油を使用しないため、発火の恐れがなく、ビルや地下といった不燃化を求められる場所に設置されます。
油入変圧器と比べ、寸法が小さく、重量が軽いので、据え付けが容易です。

変圧器耐熱クラス
変圧器に使用された絶縁材料により耐熱クラスが異なります。絶縁材料には、絶縁油、SF6ガス、クラフト紙、プレスボード、マイカ、ガラス繊維、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、アルキッド樹脂など様々な材料が使用され、それぞれ許容最高温度が定められています。通常、油入変圧器はA種、モールド変圧器はB種、F種、及びH種が適用されています。

熱分解装置 Biogreen で使用する変圧器、電動機等電気機器の耐熱クラスについてはご相談下さい。ご要望に合わせた製品をご提供致します。

参考サイト 電気設備の知識と技術

 

化石燃料式との比較

 

仕 様

 

Biogreenは電気加熱での連続式熱分解装置ですので、運転は簡単で安全衛生面に優れています。
原料の利用用途に合わせた熱分解処理が、温度及び滞留時間調整で簡単に行えます
廃棄物、バイオマスのBiogreen熱分解処理でガス化炭化オイル製造ができます。
発電、燃料、土壌改良剤、原料使用など様々な用途で利用できゼロエミッションが可能です。

 

乾燥機 KENKI DRYERhttps://kenkidryer.jp
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